INTERVIEW
New "シンデレラ" Collection 発売中
デザイナー・ワカマツ タダアキインタビュー 制作秘話とともにご紹介
2018.12.04
Q-pot.のインスピレーションから広がるディズニーストーリーを表現したライン
“Disney Story Dreamed by Q-pot.”。
世界中のディズニーファンの心を捉えて離さない魅力的でストーリーテリングな作品を創り続ける
Q-pot.デザイナー・ワカマツ タダアキが、新たなコレクションを発表。
新作“Cinderella”Collectionについて、デザイナー本人に直撃インタビュー。
制作秘話やこだわりポイントとともにご紹介します。
Q Disney Story Dreamed by Q-pot.の新作“シンデレラ”コレクションについて伺います。
制作するにあたり、気をつけたポイントやこだわりを教えてください。
まずデザインする際に、懐中時計ネックレスと、それ以外のスイーツモチーフで分けて考えました。
懐中時計は歴代のディズニーコレクションでも度々制作しているのですが、
作品のストーリー全体を象徴的にデザインに落とし込める為、今回も登場しています。
そして懐中時計以外のスイーツモチーフのアクセサリーは、
実は、シンデレラと王子の“結婚披露宴で振る舞われているスイーツ”をイメージしています。
Q シンデレラと王子の結婚披露宴!!!とてもロマンティックですね。
シンデレラを象徴するガラスの靴やカボチャの馬車が“飴細工”になっていたり、
ウエディングケーキの上に飾る“シュガークラフト”になっていたりします。
そして“マカロン”は、豪華な披露宴会場のテーブルの上に
ずらっと綺麗に飾られている“マカロンタワー”を想像しました。
パーティーの最後にはマカロンがゲストに配られる・・・、
引き菓子のようなイメージでしょうか?
「シンデレラの結婚式に行ってきました!」というような。(笑)
また、ブルーの“メレンゲ”は披露宴でシンデレラ本人が身に着けているイメージです。
豪華な装飾品やお料理などをプロデュースする、
ウェディングプランナーになったつもりでデザインさせていただきました。
Q そのようなテーマが隠されていたことに、大変驚きです。
ファン心としては、より作品が魅力的に感じらますね。
では、ひとつひとつ商品について掘り下げて伺いたいと思います。
<ポケットウォッチ>
懐中時計は時の流れを表すものですよね。
だからこそ、作品のストーリーを凝縮してデザインができる。
星空の元で王子とダンスをするシーンや、お城、12時を告げる時計の針、ガラスの靴、
などを散りばめています。時計の針は12時の少し前をさしているのもこだわりです。
魔法がとけていく様子と、とろけるほど幸せなシンデレラの気持ちを表現しています。
また魔法にかけられているため、全体的にキラキラとさせました。
チェーンに星がデザインされているのも、魔法の輝きを表現しているからです。
Q 確かにとてもキラキラしています。特に、シンデレラと王子の後ろにそびえるお城は
まるで光っているかのように輝いていますね。
そうですね。このお城の部分だけ背景色のブルーが入っていないんです。つまり透明なんです。
その為、お城の部分は懐中時計本体の色(シルバー)を拾っていて、このように輝いて見えるんです。
懐中時計の裏には、結婚式を終えた2人が馬車に乗り込むエンディングシーンを描いたのですが、
馬車の窓からはシンデレラと王子を覗くことができる仕様になっています。
お城部分が透明だからこそ、このようなしかけを入れることができました。
ぜひ手に取ってゆっくり見ていただきたいです。
「そして、いつまでも幸せに暮らしました。」というメッセージも刻印しました。
ハッピーエンドですね!
Q 続いて披露宴で振る舞われるスイーツをイメージされたというアイテムについてお聞かせください。
<マカロン>
ピンクのマカロンは、シンデレラのお母様の形見であるピンク色のドレスをイメージしています。
ブルーのマカロンは、魔法をかけられブルーのドレスを纏ったシンデレラで
パープルのマカロンはフェアリーゴッドマザーをイメージしています。
プレートが付いているのですが
シンデレラの頭の上には、小さくカボチャがデザインされています。
<スパークルクリスタルメレンゲ>
ドレス姿のシンデレラが、さらに可愛らしくデコレーションされたら素敵だなと思い、
シンデレラが結婚式で身に着けているイメージでデザインしました。
実際に物語の中で、魔法にかけられたシンデレラの首元にはチョーカーが描かれているので、
デザインするときに、チョーカーは作りたいなと思っていました。
シンデレラになりきって、身に着けてもらいたいですね。
メレンゲの台座部分が、ガラスの靴になっているのもポイントです。
<カボチャの馬車>
カボチャの馬車は魔法の光に包まれ、とても透明感があったので、飴細工で表現してみました。
飴なので、少しだけ溶けているのもこだわりです。車輪はメレンゲのイメージです。
また、カボチャの馬車をひっくり返すと、
カボチャのツルが伸びて車輪になっていることがよく伝わると思います。
御者(ぎょしゃ)が座るイスもデザインしています。
チェーンについている丸い装飾は、“ビビディ・バビディ・ブー”の魔法により
カボチャがだんだんと馬車になっていき、また魔法がとけた時に、
だんだんとカボチャに戻っていく時間の流れを表現しています。
<ガラスの靴>
透明感のあるガラスの靴も、同じく飴細工をイメージしてデザインしました。
シンデレラを象徴するとても大切なアイテムですので
忠実にデザインに落とし込むことが、とても大変な作業でした。
意外に気づきにくいのですが、ガラスの靴にはハートの装飾が施されていますよね。
ですのでハート部分もちゃんとデザインしています。
それと、物語に沿ってガラスの靴は片耳売りにしました。
<シュガークラフト>
シンデレラと王子のウエディングケーキの上に飾るプレートをイメージして、
砂糖で作るシュガークラフトをデザインしました。
とても上品でクラシカルなシンデレラの雰囲気を壊さないように、
小ぶりで繊細なジュエリーで表現し、素材もシルバーを使用しています。
細かなところまでシュガークラフトの細工が施されているので、じっくり見ていただきたいです。
Q シンデレラの世界観をとても大切にされながらも、ワカマツさんの視点だからこそ誕生した、
こだわりがいっぱい詰まったコレクションなのですね。
最後に、シンデレラの物語の中で好きなキャラクターはいますか?
アナスタシアとドリゼラですかね。
ディズニー作品は正義と悪がはっきりとわかりやすく描かれていますよね。
シンデレラの物語でもアナスタシアやドリゼラ、継母など憎たらしいほど強烈なキャラクターがいて
そんな悪役がいるからこそ、シンデレラが引き立つ、というところがとても魅力的に感じます。
最後は必ず正義が勝つ、というか。
まさにシンデレラストーリーですよね。
Q 貴重なお話ありがとうございました!
「あたりまえに存在していた作品。いつかは手掛けたいと思っていた。」
最後にそう語ったQ-pot.デザイナー・ワカマツ タダアキ。
作品へのリスペクトを抱きながら、甘く、ファンタジー溢れる視点で描かれた
“Cinderella”Collectionをどうぞお楽しみに。